デジタルコンテンツカタログ 2023

ウチダ デジタルコンテンツカタログ Vol.133


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個別最適な学びに不可欠なデジタルエコシステムとはGIGAスクールでは、個別最適な学びの充実が求められている。デジタルエコシステムは、この新しい学びに欠かせない、重要な教育インフラだ。放送大学教養学部教授一般社団法人日本IMS協会理事山田恒夫経歴紹介1958年京都生まれ。独立行政法人メディア教育開発センター等を経て、2009年より放送大学教養学部教授。専攻は情報学・教育工学・学習理論・国際ボランティア学など。日本IMS協会の理事も務める。今までのICT活用とは異なり子どもが自在に活用する時代へ「GIGAスクールで1人1台が導入されるなど教育技術革新が急速に進み、教育DX』が、幕を開けようとしています。その最たる例が、『個別最適な学び』です」と、放送大学教授・一般社団法人日本IMS協会の山田恒夫理事は言う。「個別最適な学び」では、学習者一人ひとりが、何を使って、どう学ぶかを選択し、自分なりの課題を追究していく。「一人の先生で、すべての子どもに個別最適な学びをさせるのは困難であり、ICTの力を借りなくてはなりません。しかしこれまでのICT活用と、個別最適な学びのためのICT活用は大きく異なります」と、山田理事は注意を促す。今までは、デジタルコンテンツを使うにしても、先生が使うコンテンツを決め、いつ使うか、どう使うかも先生が指示していた。しかし個別最適な学びでは、いつ使うか、だれと、どのように使うかも、一人ひとりが選ぶ。「多様なデジタルコンテンツやツールを、学習者一人ひとりが自由自在に選択して使える環境が不可欠です」と、山田理事は強調する。しかし、こうした学習を阻む「壁」の存在が以前から指摘されてきた。たとえば、メーカーが異なるデジタルコンテンツやツールを使う時には、そのたびにログインが必要。学習ログもプロバイダーによってデータの形式が違うため、個人の成績を統合するには先生が手作業で移す手間がかかった。学習者や指導者にこうした負担がかかったままでは、個別最適な学びもなかなか進まない。そこで注目されているのが、「デジタルエコシステム」だ。多様なツールやコンテンツ、データなどを、プロバイダーの垣根を越えてシームレスに利用できるようにして、学習者や指導者の負担を大幅に減らし、個別最適な学びを促すものだ。企業の垣根を越えて、使えるようにするための国際標準規格が、1EdTech技術標準だ。1999年に北米で設立されたIMSGlobalLearningConsortium(現・1EdTechConsortium)が、様々な外部ツールと連携するための規格や、個人履歴データ等を異なるツール間で共有するための規格などを定めている。「この「1EdTech技術標準」を日本で普及させるために2016年に設立されたのが、我々日本IMS協会です。デ4WEBからもカタログをご覧いただけます。www.uchida.co.jp/education/catalog


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