デジタルコンテンツカタログ 2023

ウチダ デジタルコンテンツカタログ Vol.133


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「教える」教科書から「学ぶ」教科書へ。学習者用デジタル教科書が、教科書の概念を変える。令和6年度より小中学校の英語で、学習者用デジタル教科書の提供が始まる。どう活用すればよいのだろうか。放送大学教授中川一史経歴紹介小学校教諭を務めた後、研究の道へ。金沢大学助教授などを歴任し、2009年より現職。中央教育審議会「教科書・教材・ソフトウェアの在り方ワーキンググループ」でも委員を務める。専門は、「情報教育」「メディア教育」。デジタル教科書を「思考のメモ帳」として使う子どもたち文部科学省は、令和6年度から小中学校の英語で学習者用デジタル教科書を先行導入する方針を固めた。すでに令和3年度から文科省の実証事業で試験的に導入されており、その効果が明らかになっている。「たとえば英語では、子どもたちはネイティブの音声を個別に何度でも、繰り返し聞いて練習しています。個別最適な学びですね」と語るのは、中央教育審議会の「教科書・教材・ソフトウェアの在り方ワーキンググループ」で委員を務める、中川一史教授だ。「国語では、本文をマーカーで色分けしたり、気づきをメモしたりと、教科書に書き込むことで自分の考えを深めています。『書きやすい・消しやすい』はデジタル教科書ならではの良さで、子どもたちは教科書を『思考のメモ帳』として使い始めています。『個別最適なメモする力』とわたしは呼んでいます」また、すべての教科において、教科書への書き込みを子ども同士で共有することで、対話的な学びが促される効果も確認されている。この書き込みをポートフォリオとして保存すれば、学びの成果や成長の足跡を振り返るのも容易になる。教科書に準拠した豊富なコンテンツが、大きなメリット子どもたちも、「紙の教科書に比べてここが便利!」と喜んでいる。「『いろいろな情報を集めやすい』『図や写真が見やすい』『一度にいろいろな資料を見て比べやすい』と、子どもたちは高く評価しています。この声からもわかるように、学習者用デジタル教科書は、外部の多様なデジタルコンテンツと連携しやすいのが、大きな特徴です」デジタル教科書そのものは、書き込みや拡大等のツール機能は搭載しつつ、教科書に準拠した「シンプルで軽いもの」となる。そのため、動画教材など外部のデジタル教材や、共同編集を行ったり個々の学びを把握するための学習支援ソフトウェアと併せて用いるのが、前提となる。「教科書に準拠した様々なコンテンツを手軽に利用できるのは、大きなメリット。教材を自作したり探す手間が省け、質の高い多様なコンテンツで学びを深56WEBからもカタログをご覧いただけます。www.uchida.co.jp/education/catalog


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