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教育ICT環境の「これからのあるべき姿」を実現する構築事例埼玉県鴻巣市教育委員会様埼玉県鴻巣市教育委員会様は、2019年9月に、これからの時代に求められる資質・能力の習得が可能となる学校教育を実現するため「鴻巣市学校教育情報化推進計画」を策定し、本計画に則り、教育の情報化を推進。同市では2021年4月より、市内の小学校全19校と中学校全8校の教職員と児童・生徒へ1人1台PCの導入やICT基盤のフルクラウド化を実現されました。学校から家庭まで、いつでもどこでもだれでも学習できる環境にフルクラウド基盤にサーバー・ネットワークを構築したことで、学校・教室・家庭などいつでもどこでも教材コンテンツや学習系データ、機微な校務系データにアクセス可能となり、教職員650人向けにはテレワーク環境が整備されます。児童・生徒についても、自宅と学校が、オンラインで繋がる環境が整います。また、インターネット環境が無い家庭でもPCで学べるデジタルコンテンツが整備されており、家庭での学習をサポートする環境をご用意します。授業・学習でPCをより使いやすくする学習ポータルとデジタル教科書今回の整備では、教職員、児童・生徒のそれぞれの利用者がPCを使いやすくするためにPC起動時に様々なアプリや検索ツール、ユーザーの管理等が一つになった内田洋行の学校向け学習eポータル「L-Gate(エルゲート)」を導入しています。日常の授業で、先生が指定する教育コンテンツを、子供たちにおいても迷うことなく簡単に使えるインターフェースとなっています。また授業で使う教材では、内田洋行の教育コンテンツクラウド配信サービス「EduMall(エデュモール)」やオンラインドリル等により、PC用のデジタルコンテンツも充実した環境となります。コンテンツの利用ログやデジタル教科書の稼働履歴も取得可能となっています。今後は学校だけではなく、家庭においても教材利用や学習状況の把握をご支援することを目指します。教育用デジタルコンテンツカタログ2022全国初の学術情報ネットワーク「SINET」に直結したクラウド基盤の実現いつでもどこでも新しい働き方と学び方を支援するシステム基盤のために、鴻巣市では、国立情報学研究所が構築・運用する学術情報ネットワーク「SINET※」とMicrosoftAzureを接続します。高速で強固なセキュリティネットワーク環境では、教職員は自宅から閉域SIMを搭載したモバイルルーターによって鴻巣市独自の閉域網へアクセスします。学校の授業シーンでは、各クラスが自由にデジタルコンテンツや動画等を一斉に視聴する場合でも、普通教室や職員室に設置された無線LANから閉域網を通じ「SINET※」に接続することにより、快適で円滑な授業を実現します。内田洋行グループではネットワークインフラ全体のコーディネートと、SINET※」とのクラウド接続等の環境を設計・構築しています。※国立情報学研究所が全国の大学、研究機関等の学術情報基盤として構築・運用している情報通信ネットワーク。なお、現状で接続している各教育委員会は、実証実験及び大学との共同研究契約によるものです。▶https://www.sinet.ad.jp/児童・生徒の成長を見守る統合型校務支援システム教職員の新たな働き方として、2016年に導入した統合型校務支援システムを刷新し、子供たちの成長の見守りと教職員の負担軽減を実現します。内田洋行「デジタル校務」は、小学校から中学校までの9年間を「個人カルテ」として学籍・出欠・成績・保健などの情報を体系的に蓄積します。「欠席が続いている」保健室によく行く」アレルギーがある」などの傾向を教職員間で共有し、9年間の成長を見守り、きめ細かい生徒指導をサポートします。今回、校務事務フローの電子化を行い、文書管理機能として教育委員会からの照会等の収受から回答までのワークフローの電子化・電子決裁等、機能を大幅に強化しました。また、二次元バーコードを利用した勤怠管理機能と連携し、研修会案内などの文書通達から行事登録、出張管理、出勤簿作成、スケジュール入力までの一連の流れを完全ペーパーレス化し、教職員の大幅な負担軽減に繋げました。今後はIMS国際技術標準「OneRoster」を利用し、名簿情報の更新など教職員の負担軽減に繋げることや、校務系データと複数の学習系データを連携させ、様々な角度から分析することを目指します。